サッカースクールとクラブチームは似ているように見えて、実際には仕組みや活動内容が異なります。
どちらを選ぶかで子どもの成長の仕方も変わってくるため、迷ってしまう保護者の方は多いでしょう。サッカースクールにもクラブチームにも良い点と負担になる点があり、子どもの気持ちをふまえて考えることが大切です。
本記事では、サッカークラブとクラブチームの違いを解説します。それぞれのメリット・デメリットやチームを選ぶ際のポイントも解説するので、迷われている方はぜひ参考にしてみてください。

TORIDENTEストライカースクール代表
比嘉 大夢(ひろコーチ)
関東と沖縄を拠点とする「TORIDENTEストライカースクール」の代表。SNS総フォロワー18万人。小学生からサッカーを始め、中学時代にはJ下部組織に所属。高校時代には選手権出場経験があるほか、プリンスリーグチーム内得点王・アシスト王を記録。これまでパーソナルレッスンで300名以上の小学生を指導実績あり。
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サッカースクールとクラブチームの違いとは?
サッカースクールとクラブチームは、どちらも子どもの成長に役立つ場ですが、活動内容や仕組みには違いがあります。
ここでは、サッカースクールとクラブチームの違いをわかりやすく解説します。
- 協会への登録
クラブチームは協会に登録し公式戦に参加できる - 試合や大会出場への機会
クラブチームは多くの試合経験を積める - 練習頻度や強度
クラブチームは練習量が多く強度も高い
1.協会への登録
サッカースクールとクラブチームの違いのひとつが、協会への登録の有無です。
- サッカースクール:協会に登録しない
- クラブチーム:協会に登録する
クラブチームは日本サッカー協会や各地域の協会に登録されており、公式戦に出場できます。一方、サッカースクールは基本的に協会登録がなく、試合に出ることを目的としていません。
そのため、スクールは技術や基礎練習を中心に学ぶ場となり、公式戦を経験したい場合はクラブチームに所属する必要があります。
2.試合や大会出場への機会
試合や大会に出場できるかどうかも、サッカースクールとクラブチームの違いです。
- サッカースクール:試合や大会への出場機会はほとんどなし
- クラブチーム:試合や大会への出場機会が多くある
クラブチームは協会に登録されているため、リーグ戦や公式大会に参加できます。したがって、試合を通して競争心や勝負強さを身につけられるのが特徴でしょう。
一方で、サッカースクールは練習中心の活動が多く、試合に出場する機会はほとんどありません。
なかには交流戦を行うスクールもありますが、継続的に大会へ参加したい場合はクラブチームを選ぶ必要があります。
今だけサッカーを楽しませたいならサッカースクールで十分です。しかし、中高生になってもサッカーを続けるなら、試合を経験してゲーム感覚を養う必要があるでしょう。
3.練習頻度や強度
サッカースクールとクラブチームでは、練習頻度や強度にも違いがあります。
- サッカースクール:週1〜2回・強度は低め
- クラブチーム:週3〜5回・強度は高め
クラブチームは週3〜5回の活動が一般的で、練習時間も長く強度が高めです。体力面や技術面を集中的に伸ばせる一方で、送迎や家庭のスケジュールに負担がかかることもあるでしょう。
サッカースクールは週1〜2回程度で短時間の練習が多く、気軽に参加できるのが特徴です。基礎技術を身につけたい子や、他の習い事と両立したい家庭に向いています。
お子さんの目的に応じて、練習量のバランスを考えてみましょう。
サッカースクールとクラブチームのメリット・デメリット
サッカースクールとクラブチームには、それぞれ良い点と注意すべき点があります。
ここでは、サッカースクールとクラブチームのメリット・デメリットを解説します。
- サッカースクールのメリット
基礎スキルを中心に学べる - サッカースクールのデメリット
試合機会が少なく実戦経験が不足する - クラブチームのメリット
公式戦で経験を積み実力を伸ばせる - クラブチームのデメリット
練習量や送迎が家庭の負担になりやすい
1.サッカースクールのメリット
サッカースクールには、以下のメリットがあります。
- 基礎技術を丁寧に学べる
- サッカーを楽しみながら続けられる
- 他の習い事と両立しやすい
- 指導者から個別にアドバイスを受けやすい
サッカースクールは、基礎スキルを中心に学べます。試合の勝ち負けにこだわるのではなく、サッカーを楽しみながら自然と基礎を学べる点が特徴です。
まだ経験が浅く、スポーツそのものに慣れていない段階でも参加しやすい雰囲気が整っているといえるでしょう。
なお、サッカースクールが本当に意味あるのかないのか詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください。

2.サッカースクールのデメリット
サッカースクールには、以下のデメリットがあります。
- 試合経験を積みにくい
- 仲間との競争意識が育ちにくい
- レベルアップに限界がある場合がある
- 指導内容が基礎中心になりやすい
サッカースクールは、試合や大会の出場機会が少ないため、実戦を通じた成長を望む子には物足りなく感じることがあります。また、仲間同士で競い合う環境が少ないため、向上心を強く持ちにくい面もあるでしょう。
練習内容も基礎に重点が置かれる傾向があり、一定のレベルに到達すると成長が伸び悩むことも考えられます。実戦経験を重視する場合は、クラブチームへの所属も視野に入れる必要があります。
3.クラブチームのメリット
クラブチームには、以下のメリットがあります。
- 公式戦や大会に出場できる
- 実戦経験を積みながら成長できる
- 仲間との競争心が高まりやすい
- 長期的な育成環境が整っている
クラブチームは協会に登録されているため、公式戦や大会に参加できます。試合を通じて得られる経験は大きく、技術だけでなく判断力や勝負強さも身につけやすい環境です。
また、同年代の仲間と競い合うことで向上心が高まり、成長スピードも早まります。さらに、多くのクラブは長期的な育成方針を持っており、将来的に上のレベルを目指す子にとっておすすめといえるでしょう。
4.クラブチームのデメリット
クラブチームには、以下のデメリットがあります。
- 練習や試合の頻度が多く負担が大きい
- 遠征や大会参加で費用がかかりやすい
- 送迎や保護者の協力が必要になる
- 勝敗を重視するためプレッシャーがかかりやすい
クラブチームは本格的に活動する分、週3回以上の練習や週末の試合が多く、家庭の時間的な負担が大きくなりやすいです。また、遠征や合宿、大会参加に伴う費用が発生しやすいため、経済的な面でも考慮が必要になります。
さらに、送迎やチーム運営への協力など、保護者の役割が求められるケースも少なくありません。
勝敗を意識する場面が増えることで子どもにプレッシャーがかかることもあり、楽しむことよりも結果を求められる傾向が強くなる点にも注意が必要です。
監修者からのコメント

比嘉 大夢(ひろコーチ)
TORIDENTEストライカースクール
お子さんをサッカースクールとクラブチームのどちらに通わせるか、悩む保護者も多いでしょう。基本的に低学年はサッカースクールでサッカーの楽しさを学んだり、上級生になる前に基礎スキルを身につけたりすることがおすすめです。上級生のなかでも中学生や高校生でもサッカーを続けるなら、試合や大会への出場経験が積めるクラブチームへの参加が必須といえます。
サッカースクールやクラブチームを選ぶ際のポイント
サッカースクールやクラブチームを選ぶときは、子どもの成長につながる環境をしっかり見極めることが大切です。
ここでは、サッカースクールやクラブチームを選ぶ際のポイントを解説します。
- 目的を明確にする
楽しむのか競技を目指すのか方向性を決める - 練習頻度を確認する
家庭の生活リズムに合う活動量を確認する - 指導者の質や指導実績を確認する
経験や実績を持つ指導者かを見極める - お子さんに合ったレベルのチームを選ぶ
無理なく成長できる環境かを見極める
1.目的を明確にする
サッカースクールやクラブチームを選ぶうえで、まず大切なのは「通う目的を明確にすること」です。
サッカーを楽しみながら基礎を身につけたいのか、それとも将来を見据えて本格的に競技力を伸ばしたいのかによって、最適な環境は異なります。
楽しさを優先するなら、無理なく続けやすいサッカースクールが向いているでしょう。一方で、試合経験を積みながら競争の中で成長してほしい場合は、クラブチームを選ぶ方が適しています。
子どもの性格や家庭の考え方を踏まえて、目的をはっきりさせてみましょう。
2.練習頻度を確認する
サッカースクールとクラブチームでは、練習の頻度や時間の長さが異なります。そのため、入会前に活動量を確認しておくことが大切です。
サッカースクールは週1〜2回の短時間練習が中心で、他の習い事や学校生活と両立しやすいのが特徴です。クラブチームは週3回以上の活動に加え、土日に試合が入るケースも多く、家庭の時間的な負担が大きくなりやすいでしょう。
子どもが無理なく続けられるペースかどうかを考え、生活リズムに合った環境を選ぶようにしてください。
3.指導者の質や指導実績を確認する
スクールやクラブを選ぶ際には、指導者の質や実績をしっかり確認することが重要です。
どんなに環境が整っていても、指導者との相性や指導内容が子どもに合わなければ、成長につながりにくくなってしまいます。
例えば、サッカースクールでは基礎技術を丁寧に教える経験豊富なコーチが多いかどうか、クラブチームでは選手育成の実績や大会での成果を持つ指導者がいるかどうかが判断材料になります。
また、子どもが安心して取り組める雰囲気を作ってくれるかどうかも大切なポイントです。技術面だけでなく、子どものやる気を引き出してくれる指導者かどうかを見極めましょう。
4.お子さんに合ったレベルのチームを選ぶ
サッカースクールやクラブチームを選ぶ際には、お子さんの実力や性格に合ったレベルの環境を選ぶことが大切です。
レベルが高すぎると練習についていけず自信を失いやすく、逆にレベルが低すぎると物足りなさを感じて成長の機会を逃してしまうことがあります。体験練習や見学に参加し、練習の雰囲気やチーム内での競争の度合いを見極めるとよいでしょう。
また、同年代の子どもたちと比べて無理なくプレーできているかを確認することもポイントです。
お子さんが前向きに取り組み、楽しく続けられる環境を選ぶことが長期的な成長につながります。
サッカースクールとクラブチームは併用するのがおすすめ
サッカースクールとクラブチームは併用して通えます。そのため、どちらかを選ぶのではなく、うまく組み合わせて活用するのがおすすめです。
- 実戦経験と基礎練習を両立できる
- 指導者から多角的に学べる
- 仲間が増えて人間関係が広がる
- 苦手を補い得意を伸ばしやすい
クラブチームでは試合や大会を通して実戦経験を積み、仲間と競い合うことで強い気持ちや判断力を身につけられます。一方でサッカースクールでは、基礎技術を繰り返し練習できるため、クラブだけでは補いきれない部分を磨けます。
両方を併用すれば、「試合で活かせる実力」と「土台となる基礎力」を同時に伸ばせるでしょう。
少年団やクラブチームのみに所属するのが当たり前だった時代とは異なり、現代はサッカースクールも併用することが主流となっています。お子さんのレベルや成長に合わせて、最適な環境を見つけてみてください。
サッカースクールに通うなら「TORIDENTEストライカースクール」

サッカースクールに通うなら、沖縄・関東に展開する「TORIDENTEストライカースクール」がおすすめです。
- ストライカーに特化したスクール
- 沖縄・東京で計8校以上を展開
- ドリブルやオフザボールの動きなども指導
- プロ選手や元プロ選手の指導機会もあり
- 海外留学サポートや中高一貫校への推薦などサポート体制も充実
ストライカーとしての得点力と判断力を磨きたいお子さんに、実戦力の土台作りにぴったりのスクールといえるでしょう。
TORIDENTEストライカースクールは、基礎スキルの向上はもちろん、将来活躍できる選手を目指せるスクールです。一般的なスクール以上の指導を行っていますので、本気で上手くなりたいお子さんはぜひ体験に参加してみてください。
サッカースクールとクラブチームの違いを理解してお子さんにあったチームを選ぼう
サッカースクールとクラブチームは、似ているようで目的や活動内容に違いがあります。
スクールは基礎技術を学びながらサッカーを楽しめる場であり、クラブチームは試合や大会を通じて競争の中で力を伸ばせる環境です。お子さんの性格や目標、そして家庭のライフスタイルによって最適な環境を選ぶ必要があります。
大切なのは、違いを理解したうえで「楽しみながら基礎を身につけたいのか」「実戦経験を積んで強くなりたいのか」といった目的をはっきりさせることです。
サッカーを長く続けていくためには、お子さんに合ったチームを選びから始めてみましょう。